えん魔版曽根崎心中 |
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最初で 最後の 最高の夜 |
ある日、徳兵衛の弟分である油屋の手代九平次が徳兵衛に借金の肩代わりを申し込む。商いの大金を紛失してしまったのである。仲間思いの徳兵衛は気やすく金を貸してやる。しかし、その金はお初を色街から身請けるために徳兵衛が貯めていた全財産だった。それを知ったお初は徳兵衛の真意に喜びつつも、その男気に惚れ直し、「かの人こそが誠の男」と誇りに思うのだった。 |
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一方、平野屋の主人九右衛門が徳兵衛に結婚話を持ちかける。自分の姪を徳兵衛の嫁にと言うのだ。恩義と本心の狭間で困惑しながら、徳兵衛は九右衛門に断りを入れる。激怒した九右衛門は徳兵衛に暇を言い渡し、店を追い出してしまう。 |
借金のおかげで九平次は組織の中で高い地位を手に入れ幹部となっていた。追いつめられた徳兵衛は借金を返済してもらうために、繁華街を接待で闊歩する九平次の元にやってくる。だが、九平次は徳兵衛を無下に扱うばかりか、借金の存在すら認めようとしない。いつの間にか九平次は金に踊らされ、筋金入りの守銭奴となっていたのである。 |
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身代はおろか、多額の借金を背負い込む事になった徳兵衛は、九平次の取り巻き達からリンチを受け瀕死の重傷を負う。徳兵衛を匿うお初。徳兵衛を追う暗黒街の強面達。廓にやってきたやくざ連中を、お初は遊女度胸で追い返す。しかし、徳兵衛の傷は重く、明日の命も知れぬ状態に陥る。 最早どこにも逃げられぬと悟った二人は、手に手をとりあって曽根崎の森へと駆けだしていた・・・。 |
CAST
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