大阪に負けず劣らず、きっついお国柄の名古屋。やはりこの街には凄まじいモノがあった。名古屋の玄関口、名古屋港。そこで毎日、そのまばゆい体に沢山の観光客を乗せ、せっせと働いているのが名鉄名港自慢の遊覧船「金鯱」号(定員300名)。本名「キンコ」君と言う。写
真の通り、「金のしゃちほこ」がそのまま遊覧船になったと言うビジュアル系豪華客船である。
およそ船とは思えぬ形状はどこからでもすぐ目に入る。初めて見た者は、あまりの異様さに全身の筋肉が弛緩する。ギロリと怖い顔つきで、逆エビ反り態勢のまま海上を走る姿は、めっちゃ機嫌の悪い海の神様か、ド派手な荒くれ漁師のようだ。だが、その口元から底抜けに楽しそうな笑顔を覗かせている観光客とのギャップはかなりオマヌである。「名古屋に来たら、これに乗らん手はにゃーでよ!」と地元では超人気者。乗船料は大人1220円、子供610円。で、名古屋港を40分かけて遊覧させてくれる。
実はこの金鯱ちゃん。双子の兄弟がいるのである。そのあまりに見事な金ぴかボディが、どういう訳が中国の観光業界のお偉いさんの目にとまった。「是非、中国来欲働!」との事で急きょもう一隻建造され、目出度く中国での就航となったと言うから凄い。どうせなら大阪港にも一隻回してくれないだろうか。それより、巨大な食い倒れ人形とか通
天閣の遊覧船を作るべきか。だがもし、そんなモノがアチコチの港をウロウロするようになったら、大阪も名古屋も、日本の恥として完全封鎖されるのはまず間違いない。
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