もう一つのグリコ事件

 ついに怪人21面相は捕まらなかった・・・。グリコ森永事件は食品を扱う企業が常に驚異にさらされている事を示した。事件以降、全国的に21面 相を模倣した脅迫事件が頻発していた事を思い出す。だがしかし、模倣と言う方法でははるか以前から現在に至るまで、未だにグリコに驚異を与えているものがある。それはグリコの類似商品を売り続けるアンダーグラウンド・メーカーだ。

 永遠の大ヒット商品『ポッキー』。チョコレートをあしらったプリッツェル、食べやすさと万人向けのキャラクターを模倣した商品は多い。名前も『ピッキーズ』『チョッキー』『チョコスティック』等のマイナーブランドが山程ある。


 ところが、商品ではなくグリコ社自身を模倣する恐るべき企業を発見した。その名は『クリゴ』。写 真左は御存じ、走るグリコのマーク。これに対して、クリゴのマークはそれを応援するチアガールなのだ。しかも、ほぼ確実に彼女は「男」である。なんたるアンチテーゼ!! 安直にグリコの原画に手を加えただけなのだろうが、その筋肉隆々とした太腿は神戸製鋼ラガーのフォワード並だ。驚くのはまだ早い。クリゴが扱う商品は洋菓子ではなく、和菓子中心なのだ。イカの薫製や塩コンブ等、商品コンセプトはむしろ『よっちゃん』製菓寄り。21面 相は姿を消したが、クリゴはこれからも江崎社長を戦々兢々とさせるに違いない。時効はまだまだ先になるだろう。