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1998年8・9月 第7号 ■編集発行人/浅黒サンボ バター虎 アボリジ兄 |
茨木エレジ− 美津乃あわ
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次回、鬼を演る事になった。常日頃から「鬼畜」と呼ばれている私にとって、ちょっぴりシェイムでレイジな気分。鬼は鬼でも私が演る茨木童子って、皆がよく見かける(見かけた事ないかしら?) 豆まきで追いかけられる青い奴や、村人にお茶やお菓子をふるまって泣いた赤い奴や、高木ブ−っぽい緑な奴ではなくて、容姿端麗、頭脳明晰、縦横無尽、花鳥風月、一石二鳥と、美辞麗句をどんな四文字熟語に並べ替えても足りない程、ブラボ−でアンビリーバボーな鬼だそうな。なんでも彼ってば、大阪は茨木市の床屋さんに拾われたもんだから、茨木童子と云うらしい。ちょくちょく安直ね。でも、コレ本当の説。 さてさて、成長した茨木童子。床屋さんのお手伝いをしていたある日、お客さんの顔を誤ってカミソリでスパッと切っちゃった。思わず、その血をペロリと舐めたら何ともおいしい!? それ以来、血の味にハマったらしく、わざとお客さんの顔をスパスパ切っては血をチュルリと舐めていたと言う。客にとっては迷惑千万、流血惨事、花鳥風月、一石二鳥な奴よのう。それでも、「おや? 自分はア・リトルおかしいぞ?」と、不思議に思った茨木は夜な夜な川のほとりへ行っては自分を嘆いていたそうな。ある夜、その川面 に映った自分の顔をひょっと見たら何とびっくり! その形相は人ではなく、鬼そのものの形相をしていたのである。「なんだ、鬼じゃ仕方ないわいなアットオール」と、結局大江山大鬼/酒呑童子の元へ行き、仲間入りしたのだそうな。ちょくちょく安直ね。 それが通説らしいのだが、彼ってばいろんなウワサが飛びかいまくってるのだ。「本当は酒呑童子の息子だった」「本当は女だった」とか、「酒呑童子が溺愛する恋人だった」「女と見まごうばかりの美しい鬼だった」等、エトセトラ、ベンガルトラ。極めつけの説は、女装癖がある茨木童子が、いつもの女装を決め込んで京都の一条戻橋の上で嬉しそうにウロウロしていると、豪傑/渡辺綱が偶然通 りかかった。「ちょいとお兄さん、アチキと遊ばないウイズ・ミー?」とたぶらかしたはいいが、またもや川に映った自分の本当の姿を見破られ、「うぇ!気持ち悪りいッ! アイ・キル・ユー!」と、腕一本切られちゃったという情けないお話。{KILL=斬る/国際的洒落} 一体、茨木童子の本当の姿はどれなんだろう? まぁ、ぶさいくな鬼ではなかったというのはマジらしい。ああ、よかったよかった。めでたしめでたし。しかし、床屋となればやっぱり演技プランはおのずと決まってくるわね。衣装は赤と青と白のシマシマで、常にくるくる回っている。必殺技は熱湯オシボリ顔面 投げ。目眩ましにはシェービング泡アワ攻めだ。敵を鮮やかに切り捨てた後「どこかカユイとこないですか?」と尋ねて去る。う〜ん、なかなかステキな茨木童子がメイキングできそうだね。まったく、茨木童子とは神出鬼没、百花繚乱、千変万化、花鳥風月、一石二鳥な鬼よのう。 |
★ビッグスター★
〜期待の超巨大彗星(頭)〜 スター浅野(元 関ジョニJr) |
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何だあれは? 隕石だ! トータス松本だ! いや、藤田まこと? イヤ! 超彗星/ミスター浅野彰一だ! ・・・それは誰だ? 「ああ、あのただのデカ頭か?」 とか言ってる奴は誰だ? お前か? そうか。まぁ、それもいい。俺は少しばかり“小顔”でないだけなのだよ。おっといけない、ノッケから血の気の多い俺さ。ただでさえ、俺のニュー座長/えん魔さんに「浅野。お前、態度がデカイぞ、顔並にな。うちの連中は血の気が多い割りに低血圧だ。気を付けろ、お互いにな」と言われた所なのに。改めて皆様にご挨拶致しましょう。皆さん初めまして、この度ファントマに入団致しました『新人』の浅野彰一です。 さて、私がなぜファントマに入団したかと言うと、理由は簡単。それはスターになる為です。それもただのスターではなく、“ビッグスター”!!! まあ、それ程目くじら立てて言わなくてもよいのですが。なぜかって? まあ、持って生まれた才能と言うか、遅れてきた知恵と言うか、まいっちゃうよなー。 だが、俺がいくら素晴しい才能を持っていようと、その輝かしい未来への行く手を阻む輩がファントマにはウヨウヨいる。実名を出すと角が立つのでここでは伏せるが、仮に“M”としておこう。ゲェッ! この劇団にはMの付く奴が一杯いるぞ!(M津乃、M野、Mリリン・・・あ! M井雅司、お前もかッ!?) まあ、それもいい、そのほうが面白いと言うものだ。とにかくそいつらを倒さない限り、俺に未来はない。見ていろM達! 今に目にものをくれてやる! いや待てよ? 目にものをくれると言うのは“目ばちこ”の事だ。ものもらいと言うからなぁ。なら、「目にものを見せてやる!」にする。まあ、それもいい。とにかく俺の光輝くオーラでイチコロにしてやる。俺が過ぎ去った後には塵とガスしか残らない。そう、なぜなら俺は巨大な超彗星アルタイル&ベガだからだ!(おり姫とけんぎゅう) そういう訳で、これからもお願いします。ビックスター浅野彰一でした。 |
えん魔「没ネタ」供養覧 |
毎回、チラシの裏に小ネタ欄がある。別に芝居の宣伝とはまったく関係ないのだが、好評なのでやめられなくなってしまった。本当にあんな物で客は増えるのだろうか? また、君達からの意見を待っている。小ネタ作成には凄まじい手間と時間がかかる。数多く考え出されるネタの中から、面 白いモノだけを厳選してチラシに載せる。当然の事ながら、掲載一歩手前で没になる作品もある。今回はそんな哀れなネタの供養として紹介スペースを設けてみた。 |
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A「蒙古襲来絵詞」 その昔、日本に襲来した蒙古軍。それを迎え討った肥後の御家人/竹崎季長の活躍を描いた元寇の貴重な資料絵。蒙古軍の姿はみな火星人だと言うギャグモノ。文字も写 真もオリジナルCG作成したが、チラシの公共性から著作権を考慮して断念。 |
B「鉢かつぎ」 文章だけ掲載され、写真は没に。「姫がかついでいたのは鉢ではなくプリンだった」と言うネタ。写 真モデルは研究生。綺麗な着物を着て、本人も最高の笑顔で写っていた。写 真の上に巨大なプリンを合成したので最高の笑顔はなくなっている。でき上がりが自然すぎたせいでカットされた。 |
C「渡辺綱&坂田金時」 まんま、「ワタナベのツナ」「サカタの金時」と言う直球ストレートネタ。ベタ好きの俺としては是非採用したかったが、劇団員達が強固に反対したためカットする事に。ベタネタ、なぜいかん? センスの高い者だけがギャグを楽しむ権利があると言うのか? センスの低いギャグ万歳だ、この野郎。 |
以上紹介した作品以外にも山のように想像され、勝手に没にされたネタを心から供養してやりたい。合掌。カ〜エ〜ル〜の〜う〜た〜が〜♪ 聞〜こ〜え〜て〜く〜る〜よ〜♪ センスの低いギャグ万歳だ、この野郎。(ちなみに、これは輪唱) |