伊藤えん魔の「顔出し道場」17


妹はそれと戯れ 姉はそれを残した


「去年、伊勢に姉妹で旅行をした時にみつけた顔出し看板です。まわりに人がいたにもかかわらず、こんな顔をして一人で写真を撮らせてくれた妹(当時19歳)は、本当にかわいいやつだと思います/採取場所 タマヨシパール」(PN マレ/21才)

 なるほど。行楽の人混みの中でこんな顔が平気でできるとは、かわいい奴と言うよりむしろ物凄い奴だ。純白の真珠をとる海女の「清楚なイメージ」を見事に脱却している。それとも、「おもしろければよし」の精神で、多感な年頃である妹の痴態をメジャー紙に投稿した姉の冷血ぶりに感服するべきか。余談だが、顔出し看板の足下にはなぜかプランターの花が飾られている事が多い。本作も御覧の通り。いつかこの謎も解明してみたい。

作品タイトルは『真珠姉妹、ドロ沼の果てに』としておく。


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