SF近未来ハードボイルド
マシンオイル






 
俺が生まれた町は
いつも機械油と鉄の匂いがしていた

 『中央』と呼ばれる統治機関のもと、人類は肉体を機械部品に交換しながら生き永らえていた。しかし、重度の肉体交換を繰り返すと遺伝子に異常が起きるため、中央は新しい生命の操作を禁止。同じく、高性能サイボーグ、軍事アンドロイド等による凶悪犯罪も多発した事から、一般の肉体交換についても厳重な規制を行なった。その結果、100%純粋な肉体を持つ人間は存在しなくなった。
 そして、100余年が経過。永劫が期待された機械文明も、すでに存続の限界に達していた。中央の統治力の衰退を待っていたかのように、『魔術師』と呼ばれる謎の反機械主義者が登場する。彼女は地下組織を率い、賛同者を集めた集会において、違法肉体交換を行なっていた。潜伏逃走を繰り返す彼らを中央軍部は執拗に追跡する。






 ある日、スラム地区に住むスクラップ屋・砂鉄の前に一人の少年が現れる。『M−BOY』と名乗るその少年には過去の記憶がなく、自分が何者かさえわからないと言う。砂鉄は心許ないBOYを快く迎えてやるものの、機械人間との相違感を感じとり、少年の体を調べ始める。

 「完全な人間」の存在により、歩みを止めていた時代が暴走を始める。元の自分の体に渇望するサイボ−グ。生身の肉体に憧憬するアンドロイド。魔術師、軍部、マフィア、そして中央。少年を巡って半機械と機械は非情な殺伐を開始した。砂鉄と逃走するBOY。俺はなぜ存在している? 失った記憶と過去を取り戻してやる!」少年は運命の糸をたどるように、この世界の管理者「中央メインシステム」へと向かう。自分に隠された恐るべき事実と直面するとも知らずに・・・。






CAST
美津乃あわ
伊藤えん魔
盛井雅司
平林之英(劇団☆世界一団)
萩原宏信
川上一美
西村恵一
マリリン門野
ゴル
吉沢季代
スカレイコ(劇団はらいそ)