自己批判PR 「試される劇団/ファントマ」
完成度100%の舞台を目指しながら、
アクシデントと力量不足が産んだ数々の失態と羞恥!?
役者スタッフの狼狽と観客の忍耐が織りなす奇怪なアンサンブル。
ファントマを試しているのは神か悪魔か? 
その試練と自身に問わねばならない課題を乗り越えメジャーへと迷走するファントマ。
これで我々は本当に演劇界の星となれるのか!?
これらの事実を公表する事で、演劇ファンであるあなたに我々を試して頂きたい。



「ビリィ・ザ・キッド」98年5月22日(金)
カラミティ・ジェーンを演ずる美津乃あわが2役の紳士/タンストールとして登場した際、
付けヒゲの装着が甘かったため、常にヒラヒラヒラヒラ。最後はしっかり落とすハメに。
本人、周囲とも笑いが止まらなくなる。
そのせいで、シビアでクールでなければならないシーンが何となくふやけたシーンとなる。
仲間の死をニタニタ悲しむ、男らしくも、友達想いでもない嫌な感じのガンマン達。


「ビリィ・ザ・キッド」98年5月9日(土)
銃声、その他の効果音を担当していた岡村まきすけ、目茶苦茶重要なキッカケをはずしまくり。
それまでも失敗を繰り返していたため、本番中であるにも関わらず激怒した周囲に本気で殴られる。
その時発した「痛いですッ」との大声が客席にも届いてしまい、
「あの声は何の演出?」とのアンケートが数枚回収される事となった。
オープニング・スクリーン映像に「ビデオ1/温度確認」の意味不明の文字表示をしてしまい、さらにそれを手で隠してしまい、手影絵を投影すると言う信じられない裏技を披露した半狂乱の岡村。


「戦闘鬼」98年9月24日(金)
美津乃あわ演ずる茨木童子が悪鬼/酒呑童子(声のみ:伊藤えん魔)と対峙するシーン。
ところが、誰かが舞台袖ミキサーのマイクコードを足にひっかけて抜いてしまい無音に。
仕方なく大声でセリフを叫ぶ伊藤えん魔。だが、その不自然な絶叫は酒呑童子と言うより、
野外授業でキャンプの説明をする山親父みたいだった。
酒呑童子登場を合図する豪快な雷鳴が鳴ったものの、誰も何も語りかけてこないため一人で何となくブラブラ時間をつぶす茨木童子/美津乃あわ。

「戦闘鬼」98年9月25日(土) 
クライマックス。茨木童子と源頼光(西村恵一)の最後の一騎討ち。
壮絶に刀を打ち合うアクションの冒頭、西村の刀(竹製)がポキリと折れる。
「これでは戦えん」と咄嗟に判断した西村は、ほとんど打ち合う事もなく突然即死。
それは有史に残る剣豪の壮烈な死ではなく、うっかり八兵衛の事故死にしか見えなかった。


「トゥー・フェイシーズ」98年12月19日(土)
中盤。照明記憶卓が突然ダウン。1分間隔で暗転と明転を繰り返しす。
オペレーターが必死に復旧させるまで数分間、点滅する光の中、
クラブのダンス照明のようなシュールな芝居が繰り広げられた。
原因は記憶卓内部のサビ。サビ、こえぇ。
派手な点滅の中、地味に喋り続ける点滅するえん魔