真珠夫人

「こんちは。古い写真の中から偶然見つけてしまいました。今から19年前、当時小学六年生だった私が修学旅行で伊勢に行った時のものです。まるでひと仕事終えた後のようなこの表情。海女さん姿にまったく違和感がない自分自身に驚いてしまいました。『ママはね、昔、海女さんだったのよ』と子供にうそぶいてみたくなる1枚です」(中尾久美子/阪南市 30歳)

 うーむ。この一体感は本当に素晴らしい。顔出し看板とモデルの相性がいい作品は多くあるが、弱冠11歳の少女が見事に熟年の海女になっている。それにしても修学旅行とは思えぬこの『けだるさ感』。(せっかくなんだから楽しめよ) これは表情の演技を完全に超えている。投稿者は当時から人生の苦楽のなんたるかを知った小学生だったに違いない。ちなみに鳥羽の某真珠産地では鳥羽一郎(地元出身)の演歌が一日中拡声器で流れている。

作品タイトルは『異常に左腕が長い真珠夫人(ゴムゴムの実食った?)』とする。


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