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「確定申告は3月15日までに」 国税局のポスターCMを見て思う事がある。 ご多分にもれず、劇団というのは低収入の貧乏俳優集団である。 この時期、座長の俺は連中に確定申告に行くよう発破をかける。 ところが返事はこうだ。 「ぜ、税金まで払う金はないです!」 「年金貰うまでに死ぬから大丈夫」 「行くと捕まる」(意味不明) 彼ら役者だけでなく、金のない奴ってほんっとに納税還付の意味を知らない。 「うざい、怖い、眠い」で済ませている。 納税システムとして低所得者は控除と還付が受けられる。 貧乏人ほど還付金は有り難い筈。 かく言う俺も、 若い頃は「確定申告の暇があったらバイト入れちゃう」手合いだった。 貧乏ヒマなし、思慮なしの典型だ。 ある時、裕福なニート友達(正体不明)がわかりやすく教えてくれた。 「領収書集めに1日。用紙記入に1日。税務署で1日。 これで約10万の還付。日給3万円のバイトだぁ。あはは」 1日3万円と言えば無名俳優のギャラの3倍以上。 早速、俺も真面目に確定申告を始めた。 すると春は仕事がなくても家賃くらい払えるようになったのだ。 知らなかったぜ。申告がこんなに素晴らしい制度だったなんて…。 いや、無知な俺が馬鹿だった。 だが、この正しい税知識を教えてくれたのは国ではなく、 謎の裕福ニートだ。なぜだ? 未だに確定申告をしない奴は相当多い。なぜだ? 「確定申告」なるもの事態がわかりにくいからじゃないのか。 国税局に税制度や周知策について問い合わせると、大変丁寧に教えてくれた。 誠実な担当官に感謝しつつ電話を切る。さらに国税庁HPも確認。 結果、「詳しく調べてもよくわからない」という事がよくわかった。 「確定申告」のCM、せめて「申告しないと損かも!」位にしたらいい。 |